江部乙コロニー
滝川市江部乙、町はずれの高台のカラマツ林にある。林の東と南には畑が広がり、西は空き地である。林の北は道路を隔てて民家が並んでいる。
2003年11月4日と17日に行った調査では、カラマツ41本に45巣を確認した。コロニー内で樹冠に達する木はカラマツだけであったが、中低木の種類は多く、ミズナラ、クリ、ミズキ、ハリギリ、ナナカマド、エゾニワトコ、タラノキ、ノリウツギ、ズミなどが見られた。林床はオオヨモギが所々に群落をつくっているほか、オオウバユリやオニシモツケなども見られた。営巣面積は約5,300m2であった。
地元の人によると、このコロニーは1995年頃にできたという。また、日本野鳥の会滝川支部の越後弘氏によると、このコロニーで最初に巣を見つけたのは1994年頃で、翌年には32、3巣を確認したということである。なお、この地域では越冬するアオサギがいるそうである。また、地元の人によると、このコロニーにアオサギが飛来するのは3月中旬であるという。この林は「江部乙採種園交流の森」と名付けられたカラマツの育種母林であり立派なカラマツが多い。この林には散策路があるが、営巣が確認されて以来ロープを張って人の立ち入りを禁止している。