3.(2) 捕獲許可
平成22年度にアオサギの駆除申請が許可されたのは34道府県の156市で、このうち少なくとも121市(78%)(注1)でアオサギ駆除の実績があった(表1)。また、57市(37%)(注2)ではアオサギを対象とする防止計画が策定されていた(表2、資料3)。
捕獲権限の市町村への委譲については、平成22年度の時点ですべての市町村に委譲しているところが西日本を中心に22県、防止計画を策定した市町村に対してのみ委譲しているところが2県(岩手県(注3)と三重県)であった(図3)。一方、これら以外の23都道府県ではアオサギの捕獲権限の委譲は行っておらず、さらにこのうちの6道県では市町村がアオサギを対象とした防止計画を立てた場合でも権限を委譲していなかった。
(注1)アオサギ駆除の実績があった市町村数は、以下の理由により最大で15市増える可能性がある。(1)複数の市町村で駆除数を一括集計しており、市町村ごとの駆除の有無が確認できない場合。(2)個々の市町村で駆除数をサギ類として一括集計しており、アオサギ単独での駆除の有無が確認できない場合。
(注2)このうち山口県の2市と佐賀県の4市はそれぞれ合同で計画を策定していた。したがって、実質的な計画は53件である。また、佐賀県の1市も合同計画を策定していたが、同計画では同市のみがアオサギを駆除の対象としていたため、便宜上、同市単独での計画とみなした。
(注3)今回のアンケート調査には回答時(平成24年度)の状況が反映されているため、平成22年度の状況とは異なる場合がある。岩手県は平成22年度の時点では被害防止計画を立てた市町村に対してのみ権限を委譲していたが、アンケート回答時はいずれの市町村にも権限を委譲していなかった。一方、山形県では平成22年度にはいずれの市町村にも権限を委譲していなかったが、アンケート回答時には計画策定市町村に対してのみ権限を委譲していた。