中川コロニー
中川町誉の牧草地に面した丘陵に位置する。コロニーがあるのは丘陵の上部平坦地のトドマツ林である。コロニーの西には広葉樹の沢を挟んでさらにトドマツ林が続く。コロニーの南から東にかけてはアカエゾマツ林やカラマツ林などがブロック状に連なっている。コロニーは沢に挟まれたトドマツ林のほぼ全体に広がっており、南側に隣接するカラマツ林にも一部またがっている。コロニーは北西側の牧草地へ向け緩やかに傾斜している。
2002年11月11日の調査では、トドマツ57本、カラマツ1本、シナノキ1本の3種59本に、計68巣を確認した。コロニー内の高木はほぼ一様にトドマツだが、シナノキやシラカンバなど広葉樹がごくわずかに交じっていた。低木には、イタヤカエデ、ハルニレ、シナノキ、エゾニワトコ、ハイイヌツゲなどがあった。林床の草本には、オシダ、オオウバユリ、エゾイラクサ、オククルマムグラ、ササなどが見られた。営巣面積は約1,000m2であった。
地元の人によれば、このコロニーができたのは1996年頃だという。また、北海道大学中川演習林の奥田篤志氏は、1996年に当コロニーで営巣を確認している。地元の人によると、コロニー周辺へのアオサギの飛来は1981年頃にはすでに見られたという。