北海道アオサギ研究会

山形県南陽市にアオサギ駆除に関する要望書を提出

3月13日、山形県南陽市農林課宛てに同市で行われているアオサギ駆除について、駆除の見直しを求める要望書を提出しました。当該駆除は、同市赤湯地区の烏帽子山にあるコロニーで、近隣住民への被害を軽減することを目的に、営巣の最盛期に銃を用いたアオサギの殺傷を行っているものです。これについて3月9日に同課に電話で問い合わせたところ、駆除が正当な理由で行われているとの確証は得られず、また本件が銃を使用していることや実施時期が育雛期であることなど、目的に対してまったく不必要かつ不適切な対応がなされていることが明らかになりました。このため上記要望書の提出に至りました。

なお、当該駆除については同市の赤湯中学校3年佐藤充朗さんの作文「命と向き合う」に駆除現場の生々しい実態が描かれています。この作文は東北電力主催の中学生作文コンクールで最優秀賞をとったことから多くの人に知られるところとなり、その後、ツイッターをはじめとするソーシャルメディア上でも盛んに取り上げられています。

【追記】4月10日、南陽市農林課から上記要望に対する回答をいただきました。回答部分は以下のとおりです。

要望によるご指摘を踏まえ、アオサギによる農作物被害を受けている地元関係者と駆除の在り方について、去る3月18日に話し合いを行いました。
その結果、来年度以降当面の間は駆除自体を中止とし、個体数の確認や農作物被害状況の観察を行いながら、銃駆除以外による対策についても併せて検討していくことに決定しましたので、御理解いただきますようお願いいたします。

なお、駆除中止の時期が「来年度以降」となっていたので再度問い合わせたところ、「今年度以降」の表記誤りとのことでした。