北海道におけるアオサギの生息状況に関する報告

Status Report of Grey Herons in Hokkaido

千歳川コロニー

このコロニーは千歳川流域にあったと言われるが正確な位置は不明である。現在は消滅していると考えられる。

北方鳥類研究所の西川半次郎氏が長沼町の藤村氏から聴取した話によると、このコロニーは野幌コロニーから約10キロ南東のハンノキの防風林にあったということである(斉藤 1970)。したがって、コロニーの場所は恵庭市か長沼町の境界付近と考えられる。また、野幌コロニーはここから移動したものとも言われており、もしそうであれば少なくとも野幌コロニーが成立した1914年頃まではコロニーが存続していたはずである。その後、当コロニーが何年に消滅したかについての情報は全く無い。したがって、現存する可能性を完全には否定できないが、コロニーがあったと言われる付近は現在は開けており人目にもつきやすいことから、現在に至るまで何の情報も無いことを考慮すると、すでに消滅しているのは間違いないと思われる。なお、このコロニーが成立した年代についての情報は無い。

参考文献
斉藤春雄 1970 野幌自然休養林におけるアオサギ調査報告書 札幌営林局 53 pp.