雄信内コロニー
天塩町西雄信内の牧草地に囲まれたカラマツの孤立林にある。この林はほとんどカラマツであるが、林縁部にわずかに広葉樹も見られる。林の周囲は牧草地で見晴らしは良い。林の西側は約30mで南北に走る道路に出る。
2002年11月10日の調査では、カラマツ117本に124巣を確認した。林床はササに一面覆われた部分と、ササが無くイネ科草本やエゾニワトコの分布する部分があった。営巣面積は約3,800m2であった。
地元の人によると、このコロニーがつくられたのは1992年であるという。また、同年10月29日に調査したところ、カラマツ4本に4巣を確認している。この時の営巣面積は約200m2である。なお、1992年当時は現在の場所から東に約1km離れた雄信内市街の外れに別のコロニーがあった。このコロニーは、トドマツに広葉樹が交じる帯状の林の一角にあり、周囲は牧草地などで開けていた。このコロニーについては1992年10月29日に調査を行っており、トドマツ16本、オニグルミ1本に計23巣を確認している。地元の人によると、この旧コロニーは1988年頃に成立したということであるが、2002年の時点ではすでに消滅しており、1992年以降、現コロニーに移動したものと推測される。