志文コロニー
岩見沢市志文、住宅地の一角の林にある。林の北は小さな畑を隔てて道路が通り、その先は住宅地である。林の東側は畑、南側は民家に接している。また、西側は広葉樹の下り斜面となり、20mほどで草地に至る。この草地は約80m続き、その先にはヤドリギの多くかけられた林がある。草地の途中には巾約13mの細長い池が横切っている。コロニーのある林の植生は針広混交林であるが、エゾマツやカラマツなどの針葉樹は林縁にあり、林の中央はほとんど広葉樹である。
2004年11月20日に行った調査では、エゾマツ、ハルニレ、キタコブシ各2本、カラマツ、ヤチダモ、ホオノキ、クリ各1本の7種10本に、合計16巣を確認した。なお、同年5月1日にはコロニーの外部からの観察で少なくとも65巣を確認している。11月調査時の巣数は繁殖期に比べ大幅に少なくなっているが、これは同年9月の台風18号で多くの巣が吹き飛ばされたことが原因であろう。なお、コロニー内の高木としては営巣木の他にイタヤカエデが見られた。中低木にはヤマグワ、ハルニレ、ハイイヌツゲなどがあった。林床は比較的すっきりしており、フッキソウやヤブニンジンなどが多く、他にササ、エゾイラクサ、サイハイラン、ミズバショウなども見られた。営巣面積は約1,000m2であった。
林の所有者である辻村氏によると、このコロニーができたのは1998年か1999年頃で、最初数つがいだったのが徐々に増えてきたという。