寿都コロニー
寿都町樽岸、朱太川左岸に位置する河跡湖の河畔林にある。コロニー内の営巣木はこの河畔林に沿って細長く点在している。コロニーの北東側は巾約40mの河跡湖を隔て牧場が広がり、南東側は低い丘陵が続く。営巣木は最も北の1本のみ牛牧場の平坦地にあるが、それ以外は急な斜面上(高さ約8m、斜度約40-50度)にある。斜面を上ると約10mで国道229号に出る。
2003年10月26日に行った調査では、ケヤマハンノキ15本、ハンノキ、ウスゲヒロハハンノキ、ナナカマド、ミズキ各1本の5種19本に、合計38巣を確認した。これら以外の木本としては、オノエヤナギ、シラカンバ、ミズキなどが見られる他、丈は低いがナナカマド、ヤマグワなどもあった。林床の草本には、クマイザサ、トクサ、アキタブキ、オニシモツケ、ツタウルシなどが見られた。営巣面積は約150m2であった。
地元の人によると、このコロニーは1982年頃にできたもので、最初は数羽で営巣を始めたという。また、1996年か1997年頃には、一時、約400m西のカラマツ林に移って営巣していたという。なお、この地域では、アオサギが稲の苗を踏みつける被害が最近多くなっているという。