鶴公園コロニー
釧路市鶴丘、丹頂鶴自然公園の東に接する広葉樹林内にある。林と公園はフェンスで仕切られており、フェンスの中ではタンチョウが飼育されている。コロニーからフェンスまでは約35m離れている。公園のある方角以外は平坦な広葉樹林が続く。コロニーの北は約100mで国道240号に出る。コロニーの南西は約500mでスキー場があり、その先はさらに約400mで飛行場である。コロニーの周辺および東側はダケカンバとミズナラが主体の植生であるが、北や南にはハンノキやヤチダモ主体の林が広がる。
2004年2月26日に行った調査では、ダケカンバ6本に6巣を確認した。コロニー内の中低木にはミズナラなどが見られた。営巣面積は約300m2であった。
同公園の高嶋賢治氏によると、このコロニーでは2003年に初めて営巣を確認したということである。公園ではタンチョウ用の餌としてウグイ(夏期はホッケのこともある)を与えており、アオサギもフェンス内に入ってこれを食べるという。ただし、アオサギが食べるのはタンチョウが食べた残りであり、アオサギに食べられることによる経済的な損失はほとんど無いという。また、このコロニーから約5km北西の釧路動物園コロニーでは、近年、営巣数が減っていることから、釧路動物園のアオサギの一部が当地へ移動しコロニーをつくった可能性が高いと思われる。なお、この公園付近では、2000-01年か2001-02年頃から冬を越すアオサギが現れはじめ、2003-04年の冬は約15羽が越冬していたという。