ウエンシリコロニー
西興部村上藻のウエンシリ岳のふもと、砂防ダムによってつくられた人工池にひとつがいが営巣していた。営巣木はこの貯水池の水面に出ている広葉樹の枯れ木である。周囲には同じように水没した枯れ木があるが営巣に適したものはなさそうである。池は谷の中にあり、周囲を針広混交林の斜面に囲まれているため見通しは良くない。営巣木からダムまでは約120m、池の左岸を走っている道路までは約50mの距離がある。
2004年11月8日に現地へ赴いたが巣は確認できなかった。また、以前、巣があったとされる枯れ木は枝が折れるなどして形が変わっており、少なくとも同じ場所で現在も繁殖している可能性は低いと思われる。この枯れ木は水上約10mの高さがあり、池の左岸からは約20m離れていたが、これらの状況は池の水位変化に伴い変わるものと予想される。
もんべつかいはつくらぶの大館和広氏によると、1997年7月5日、この枯れ木に親とヒナのいる巣を確認したということである。