長万部コロニー
長万部町富野のドイツトウヒの防風林にある。林のすぐ東側にはJR函館本線があり、さらに民家を隔てて国道5号が平行して走っている。林から国道までは約40m離れている。林はコロニーの付近で約100mの幅があるが、コロニーがあるのは東の林縁に近い部分である。なお、コロニー内を帯状に横切る草地があるが、樹冠部分は連続している。
2003年10月25日に行った調査では、ドイツトウヒ9本に16巣を確認した。コロニー内の高木にはドイツトウヒの他、ウダイカンバやキハダなどがわずかに混じっていた。低木には、ミズナラ、ホオノキ、コシアブラ、タラノキ、オオカメノキ、ヒメアオキ、ハイイヌガヤなどが見られた。林床の草本にはミゾソバが多く、他にホウチャクソウ、オオウバユリ、ツルリンドウなどが見られた。また、草地の部分には、オシダやオオウバユリが多く見られた。営巣面積は約400m2であった。
地元の人によると、このコロニーができたのは1996年前後で、当時は5、6羽だったということである。