鹿の谷コロニー
夕張市千代田の5階建ての市営住宅が並ぶ駐車場の裏山にある。コロニーは山の中腹にあり傾斜は30度ていどであるが、コロニーから駐車場までの斜面は約45度の急傾斜である。コロニー内の植生はカラマツを中心とし、その合間や周囲に広葉樹がある。コロニーの斜面上部には樹高の低いトドマツ林が広がっている。
2003年11月9日に行った調査では、カラマツ27本、ハルニレ5本、ミズナラ3本、ミズキ2本、キタコブシ、ハリギリ、シナノキ、ダケカンバ、キハダ各1本、不明7本の9種49本に、合計67巣を確認した。中低木にはシナノキなどが見られたが本数は少なかった。林床は腰から胸くらいの高さのクマイザサに覆われているが、一部にチシマザサも入っており、他にフッキソウ、ハイイヌガヤ、シダ類なども見られた。営巣面積は約3,200m2であった。
夕張市南部若美町の石郷岡明氏によると、このコロニーでは2003年に初めて営巣が確認されたという。この年は4月末に約9km東方にある若美町コロニーが放棄されていることから、若美町から当コロニーへアオサギが移動してきた可能性が高いと思われる。