3.(3) 被害内容
平成22年度のアオサギの駆除理由でもっとも多いのは魚の食害によるもので、これが全体の半数以上を占めていた(図4、付表2)。次いで多いのは稲の踏みつけ被害で、これら2要因で全体の8割以上を占めていた。このほか、コロニー付近での鳴き声、悪臭等の生活環境の悪化を理由とする駆除が4.4%あった。また、理由をひとつに特定できない駆除(注1)が9.6%、理由が不明もしくは不可解な理由に基づく駆除(注2)が3.3%あった。
次に、駆除数の地域分布を被害内容別に見ると、魚の食害を理由とする駆除は北日本で少ない傾向があったが、地域的な分布の偏りはとくに見られなかった(図5-(1))。一方、稲の踏みつけを理由とする駆除は、水田面積の広い北日本で多い傾向が見られたが、水田面積と駆除数は必ずしも比例しているわけではなく、北海道や宮城県など稲作が盛んな地域でもまったく駆除の行われていないケースもあった(図5-(2))。生活環境被害については、事例が少ないこともあり地域的な傾向については判断できなかった(図5-(3))。